最後までわからなかった? この世界の片隅に(ネタバレあり)

観よう観ようと思っていたこうの史代さんの「この世界の片隅に」を三連休最後の日、天気も悪いので朝一でようやく観に行くことができました。
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こうの史代さんの「夕凪の街、桜の国」はこのブログ開設時から記事にするほど好きな作品で、何回も読み返した作品です。

さて、映画の感想は、NHK連続テレビ小説 朝ドラ 的だなと思いました。主人公のすずさんの声をのんがやっているのですが、それがいい意味で違和感のある存在で、すずさんの雰囲気を醸し出していると思いました。

戦争中でも日常があって、でもその日常は現代とは全く異なる日常である感じもよく出ていました。

以下ネタバレを含みますのでご注意を。



途中、旦那さんと子供ができた!というシーンがあるのですが、それ以後子供が生まれたとか、残念ながら流れてしまったというシーンが全くなかったのです。私は「妊婦なのにこんな激しいことしていいのか?」とハラハラして観ていましたが、あれ、お腹も大きくなって来る時期なのにそうじゃない?残念ながらのシーンを見逃してしまったのか?最後まで何でその点を描かなかったのだろうと観続けてしまいました。

で、ネットでその点を確認したら、義姉さんが「おめでた」らしい時は「はい二人分」とご飯をあげていたのですが、産婦人科行った後そのご飯の量が「一人前」に戻ったというところで、妊娠は勘違い?だったということです。うーん、その点分かりにくかったなあ??

後半は、日常の中でも戦争という悲惨さを表しているシーンでした。義姉の娘と一緒に歩いている時、時限爆弾が爆裂、娘は帰らぬ人に、そしてすずさんも右手を失ってしまいます。

さりげなく、すずさんの兄や周りの知り合いの方も亡くなっていきます。そして、8月6日の朝、広島であの時間を迎えますが、呉ではピカッと光って、後から爆風が来る感じで、日常的なちょっとした些細な出来事のように描かれているのが、逆にリアルな感じがしました。

日常と戦争からふっと感じたこと、今でも内戦が続いているシリアなどではどうなんだろうと考えてしまいました。

遊郭のりんさんのエピソードもとても少な目で、結構原作から端折られているようなので、原作も読んでみたいなと思いました。